お花屋さんのウラ話。

もと花屋店長(現アドバイザー)のお花豆知識&雑談ブログ。

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    切り花を長持ちさせるには?


    『東南の部屋に置いたらバラが一日でくったりしてしまった』』
    『葉に水を通していいの? 今の時期すぐ枯れてしまいます』
    『酢が持つと聞いたがあっという間に枯れた、なぜ?』
    『暑い時期でも長持ちする花は?』


    季節がら、こういう
    ”切り花を長持ちさせるには?” 関係の質問が多いので
    今日はまとめてこれらについて。

    とはいってもね、本館にほとんど書いてあるので
    基本は本館の ”花を楽しむ” コーナー
    特に長持ちについては ”花を長持ちさせるコツ” ページをどうぞ^^*

    ちょっと足りないと思われる部分もあったので、少し追記しました。
    (その追記は10日前にやったんですが書くのが遅くなり・・・^^;)



    補足でそれぞれの質問にお答えしていきますね^^*


    1.『東南の部屋に置いたらバラが一日でくったりしてしまった』

    これは、今の時期しかたないですねえ〜
    できれば、夏に自宅用にバラを買うのはやめたほうがいいです。
    でも、頂く場合は長持ちさせたいですよね。

    まず、家の中で一番涼しい場所に飾りましょう。
    (バラに限らずどんな花でも)


    冷房を入れた部屋が一番涼しくなる場合は
    冷房や扇風機の風が 当たらない ように注意!!
    風が当たるとすぐに水が落ちてぐったりしてしまいます。

    そして、毎日、水を交換します。
    茎と花瓶もよーく洗ってばい菌を落とします。
    茎を最低1センチ、変色した部分があればその1センチ上まで切ります。


    バラの場合、木の枝を切ったものなので
    水を多めにしたほうが水の吸い上げは良いです。

    デモ。
    水に漬かった部分は、腐ります。
    夏の場合、変色しているのがよく分かるでしょう。
    そうすると、あっという間に茎がなくなっちゃうので
    多くても10センチくらいが良いでしょう。

    本館に書いてあるのと同じですいませんが^^;
    本館に書いてあることをひととおりやれば大分違うと思いますよ。



    ---------------------------------------------



    2.『葉に水を通していいの? 今の時期すぐ枯れてしまいます』

    もちろんオッケーです。
    ていうかどんどんやってください。
    これも本館に書いてあります。(”長持ちのコツ”ページ

    ただし、
    水は葉っぱの裏側に、花にはかからないようにかけます。
    霧吹きを使って、花は手でガードするとやりやすいです。

    枝ものや葉っぱモノの場合は、流しでジャージャー水をかけちゃって下さい。
    花がついてなければまるごとかかってOKです。

    夏場に限らず、乾燥する冬でも効果的ですよ^^



    ----------------------------------------------



    3.『酢が持つと聞いたがあっという間に枯れた、なぜ?』

    家庭にあるものを使って長持ちさせる方法はいろいろありますが

    これらの目的は
        1・バイキンをできるだけ減らす
        2・栄養を補う
        3・水中に空気を補う
      です。

    なので、お酢や漂白剤・殺菌剤入り洗剤・10円玉の場合は バイキンを減らす
    砂糖の場合は 栄養
    炭酸飲料の場合は、 空気(二酸化炭素)。
    味付きのものであればプラス砂糖で栄養、ということになります。

    炭酸飲料に関しては、そのまま使えますが
    砂糖や酢にそのまま漬けると漬物になってしまいますので
    水に少量・数滴入れる程度です。

    が、適当な分量を誰も出してくれてはいませんので
    実際使うのはちょっと難しいです。
    基本的にはお酢・漂白剤などは、水の量にもよりますが本当に数滴たらすくらいで。
    ドバッと入ったら逆に植物が死んでしまいます。
    その点では炭酸飲料が一番ラクかもしれませんね。

    また、砂糖は、栄養は補えますが、それはバイキンさんの栄養も増えるという事です。
    他の殺菌効果のあるお酢・漂白剤などと併用しないと意味はないでしょう。
    また、お酢ならもともと糖分も入っているので砂糖はいらないと思いますよ。
    炭酸飲料もそうですね。

    ソレを入れることによってどの効果を期待するのか、
    を考えてから使うと良いですよ。



    ----------------------------------------------



    4.『暑い時期でも長持ちする花は?』

    一番長持ちするのはやっぱり菊。
    マム・カーネーション が一番ですね。
    次いでユリのなかま。


    逆に、特に持たないものは ガーベラ・カラー です。
    まあ、カラーは時期的にあまりないでしょうが
    ガーベラは注意!
    安くて可愛い花ですが、夏場は避けた方がいいかも。

    夏に限らず、これらの花は茎が腐りやすいので水も極力少なくします。
    2・3センチもあれば十分です。

    ひまわりも茎が腐りやすい花ですが、もう季節が終わりだからいいかな。
    ひまわりは重たいので、重い花瓶に水を少なくするとバッチリです。
    軽い花器だと水を多くしないと倒れて危険!



    他に割と長持ちする花としては、夏だったら

    りんどう・けいとう・おみなえし などの 旬の花
    (みなさんの感じる季節としてはワンシーズン先の秋の花)

    リューカデンドロンもいいですよ。
    南半球の花は、一番出回るのは秋〜冬ですが(向こうの春〜夏ね)
    これなら通年あります。
    はじめは 「えっ、これ花なの?」 と思うかもしれませんが
    意外といろんな花と相性がいいのでおすすめです^^*

    マム(菊)やカーネーションも、今は綺麗な色や形のものがたくさんあります。
    どれも、花を少しにして、枝もの・実もの・葉モノ を多くあわせるのがコツ。
    葉っぱは花より長持ちします、普通。
    視覚的にもさわやかになりますし、カッコよくなりますよ!


    菊・カーネーション・ユリ・けいとう・りんどう・・・と聞くと
    仏花みたい
    と思うかもしれませんが・・・

    「長持ちするから仏花に入れる」 わけです。
    それはつまり旬だからだったりします。
    もともと日本で夏に咲く花は、暑さに強いです。
    決して花そのものが縁起が悪いなどということはありませんし
    組み合わせを間違わなければ仏花に見えることもありません。

    このへんは、花屋さんで相談しながら買ったり
    花屋さんにおいてある束やブーケのあわせかたを真似したり
    するといいですよ^^*

    基本的な色や形の組み合わせ方も本館にありますので参考にドウゾ。


    そして、『いい花屋さん』 をみつけて買いましょうね!
    花そのものが元気かどうかもとっても重要なポイントです。
    もともと元気がないと、いくら菊でも持ちません。
    花の質は、花屋さんで決まります。
    元気な花を置いてある、いい花屋さんを選んでくださいね



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    仕事で花を扱う・捨てることへの考え方

    あっという間に8月も半ばなんですね。
    相変わらず毎日が嵐のように過ぎ去っていきます。
    今年のお盆までには本館にもお盆の説明を・・・と思っていたのになあ。
    PCの電源すらこないだいつ入れたっけ、という感じです^^;

    さてさて、ひとことメールや匿名でいただく質問が本当に回答が遅くて申し訳ないのですが今日は質問回答です。
    なんとも難しい質問なので、どうまとめたらいいかと考えているうちにすっかり季節が過ぎ去ってしまい、頂いた方には申し訳ないです(汗)


    『花屋さんは毎日花と出会うお仕事ですが、毎日花とお別れするお仕事でもありますよね。
    ある程度は割り切らないと商売にならないと書かれていましたが、どんな風に割り切って来られたのでしょうか。
    「いきもの」としての花を扱うことについて、るみさん流の心構えのようなものを教えてください』



    難しいでしょ?
    難しいんですよ、この質問!

    この質問に 『答え』 はつけられないと思いますので
    ほんとうに、わたしの考え、になってしまいますが・・・

    花屋さんで働きたい、花の仕事をしたい、という人は、
    ほぼ確実に、花が好きな人です。

    ですが、花が好きな人は、花が好きであるからこそ、
    花の仕事に疑問を感じる事もあるわけですね。

    土から芽を出して、地球の恵みを受けて育って、そうして花を咲かせ、実をつけて、土に還ってゆく
    そうした自然の営みをこそ美しいと思っている。

    なのに、花の仕事というのはそもそもが
    花を人間の勝手な都合で人工的に品種改良したり栽培したりして
    綺麗に咲いた花しか出荷もされず捨てられて
    花屋やアトリエにきた花も、どんどん捨てられていくわけです。
    一瞬の「きれい」だけを求められて。

    花の仕事に就きたい!と思って
    念願の花の仕事を始めたとたん
    その事実を目の当たりにするわけです。

    で、悩みます。

    花が好きで花の仕事がしたいと思ったのに
    こんなに花をないがしろにして、人の都合で命を弄んでいるよう。
    こんなのは間違ってるんじゃないか。
    こんな仕事はつらい。



    もっともな悩みだし、わたしも悩みました。
    でも、いつまでも悩んでいたら仕事にならないわけですね、当たり前ですが^^;


    根本の
    『そもそもが、人の都合で花をいろいろいじっていること自体どうなのか』

    っていうところは解決はしません。
    なんか哲学的な問題にもなっちゃうしさ。
    これはもう、自分が「フラワーアレンジが好き」とかいう時点で
    そう思っちゃう自分も間違ってるんじゃないの? みたいな。

    なのでこの根本の部分はひとまず置いておいて。
    置いておかないで! って言うかもですが
    置いておかないと進まないんですよ、なのでこれは置いておくしかないですねえ・・・すいません。




    で、わたしの場合は、ですが

    実際に毎日仕事をしていくと、
    「花を捨てる」ことに関しては、

    『かわいそう』『つらい』という想い よりも
    『花を届ける仕事』をしているのだというプロ意識のようなモノ
    の方が上回ってきます。



    もちろん、はじめはもったいないとかかわいそうとか思いました。
    毎日花を手入れするたびに、捨てる花が出ますからね。
    アレンジの残りの茎とか葉とかもかわいそうだと思いましたよ。

    この「捨てる花」を、わたしが働いていたお店ではもらって帰れたんですよ。
    で、持って帰って飾ったり、花束やアレンジの練習をしたりしてました。

    そうすると、この 『捨てると判断された花』 が
    実際家でどの程度もつかよーく、わかるようになります。

    はっきりいって、持ちません!!
    (当たり前ですが)



    また、
    お店に入荷した花で、気に入った花があると買って帰りたくなります。
    少ない給料の中から買うわけです、生活費月25000円なのに。
    当然、「長持ちして欲しい」 と思います。
    頑張って毎日お手入れして、長持ちさせます。



    さあ、そうするとですね、
    店で 『捨てなくちゃ』 って判断される花が至極当然に思えてくるわけです。


    自分がこの段階の花を500円出して買って、1日で枯れたらどんなキモチがするのか?
    よーくわかってしまうようになりました。

    この花、買った人はとても悲しい思いをする。
    それがわかってしまいます。
    それでも、花がもったいないからって売るのか?
    いいえ、売りたくありません。

    って思うようになりました。

    毎日の店の花の手入れもどんどんまめにやるようになっていきますよ、
    だってやらないと、新しい花でも痛んでしまう。
    それ買っていった人はどんな思いをするかしら?

    そっちの方が大きくなっていきましたね。
    だから自然と「かわいそう」って想いは減っていきました。
    花がかわいそう、よりも、自分が花を渡した人の方が大事になっていったわけです。

    たぶん、みんなこういうのを通過していくんじゃないのかなあ。



    といってもこれ、切り花の場合。
    鉢植えの商品の場合は本当に 「かわいそう」 ですよ!
    だって根っこついて生きてますからね。
    これは、捨てるのは本当にかわいそうです、今でも。

    なので、入荷した時点の花が終わってきた場合は
    早めにセールで売って、「引き取り手」を探してました。
    これは本当に安くして売ります、売れ残らないように!
    それでできるだけ旅立っていってもらいます。

    引き取り手がつかないほど弱ってしまった場合は
    ていうか、引き取ってもらうにも弱りすぎた場合は
    引き取った方がまた困ってしまうしね
    かわいそうだけど、さようなら、となります。

    こういう痛みすぎた植物を店に置いておくのは
    店の印象も悪くなってしまいます。
    そうして売れなくなって回転悪くなったらそういう植物がもっとふえちゃうわけだしね。



    なんていうか、難しい問題ですがこれがわたしの場合。
    人それぞれだと思いますが、
    花を好きなキモチと、プロ意識のバランスを
    取っていくんじゃないのかなあ、と思います。



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