お花屋さんのウラ話。

もと花屋店長(現アドバイザー)のお花豆知識&雑談ブログ。

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  • 200709
  • 「お花って難しい」「ワケガワカラナイ」「?????」というあなたのために
    できるだけ分かりやすく 「お花のこと」 を説明しようと試み中。
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    仕事で花を扱う・捨てることへの考え方

    あっという間に8月も半ばなんですね。
    相変わらず毎日が嵐のように過ぎ去っていきます。
    今年のお盆までには本館にもお盆の説明を・・・と思っていたのになあ。
    PCの電源すらこないだいつ入れたっけ、という感じです^^;

    さてさて、ひとことメールや匿名でいただく質問が本当に回答が遅くて申し訳ないのですが今日は質問回答です。
    なんとも難しい質問なので、どうまとめたらいいかと考えているうちにすっかり季節が過ぎ去ってしまい、頂いた方には申し訳ないです(汗)


    『花屋さんは毎日花と出会うお仕事ですが、毎日花とお別れするお仕事でもありますよね。
    ある程度は割り切らないと商売にならないと書かれていましたが、どんな風に割り切って来られたのでしょうか。
    「いきもの」としての花を扱うことについて、るみさん流の心構えのようなものを教えてください』



    難しいでしょ?
    難しいんですよ、この質問!

    この質問に 『答え』 はつけられないと思いますので
    ほんとうに、わたしの考え、になってしまいますが・・・

    花屋さんで働きたい、花の仕事をしたい、という人は、
    ほぼ確実に、花が好きな人です。

    ですが、花が好きな人は、花が好きであるからこそ、
    花の仕事に疑問を感じる事もあるわけですね。

    土から芽を出して、地球の恵みを受けて育って、そうして花を咲かせ、実をつけて、土に還ってゆく
    そうした自然の営みをこそ美しいと思っている。

    なのに、花の仕事というのはそもそもが
    花を人間の勝手な都合で人工的に品種改良したり栽培したりして
    綺麗に咲いた花しか出荷もされず捨てられて
    花屋やアトリエにきた花も、どんどん捨てられていくわけです。
    一瞬の「きれい」だけを求められて。

    花の仕事に就きたい!と思って
    念願の花の仕事を始めたとたん
    その事実を目の当たりにするわけです。

    で、悩みます。

    花が好きで花の仕事がしたいと思ったのに
    こんなに花をないがしろにして、人の都合で命を弄んでいるよう。
    こんなのは間違ってるんじゃないか。
    こんな仕事はつらい。



    もっともな悩みだし、わたしも悩みました。
    でも、いつまでも悩んでいたら仕事にならないわけですね、当たり前ですが^^;


    根本の
    『そもそもが、人の都合で花をいろいろいじっていること自体どうなのか』

    っていうところは解決はしません。
    なんか哲学的な問題にもなっちゃうしさ。
    これはもう、自分が「フラワーアレンジが好き」とかいう時点で
    そう思っちゃう自分も間違ってるんじゃないの? みたいな。

    なのでこの根本の部分はひとまず置いておいて。
    置いておかないで! って言うかもですが
    置いておかないと進まないんですよ、なのでこれは置いておくしかないですねえ・・・すいません。




    で、わたしの場合は、ですが

    実際に毎日仕事をしていくと、
    「花を捨てる」ことに関しては、

    『かわいそう』『つらい』という想い よりも
    『花を届ける仕事』をしているのだというプロ意識のようなモノ
    の方が上回ってきます。



    もちろん、はじめはもったいないとかかわいそうとか思いました。
    毎日花を手入れするたびに、捨てる花が出ますからね。
    アレンジの残りの茎とか葉とかもかわいそうだと思いましたよ。

    この「捨てる花」を、わたしが働いていたお店ではもらって帰れたんですよ。
    で、持って帰って飾ったり、花束やアレンジの練習をしたりしてました。

    そうすると、この 『捨てると判断された花』 が
    実際家でどの程度もつかよーく、わかるようになります。

    はっきりいって、持ちません!!
    (当たり前ですが)



    また、
    お店に入荷した花で、気に入った花があると買って帰りたくなります。
    少ない給料の中から買うわけです、生活費月25000円なのに。
    当然、「長持ちして欲しい」 と思います。
    頑張って毎日お手入れして、長持ちさせます。



    さあ、そうするとですね、
    店で 『捨てなくちゃ』 って判断される花が至極当然に思えてくるわけです。


    自分がこの段階の花を500円出して買って、1日で枯れたらどんなキモチがするのか?
    よーくわかってしまうようになりました。

    この花、買った人はとても悲しい思いをする。
    それがわかってしまいます。
    それでも、花がもったいないからって売るのか?
    いいえ、売りたくありません。

    って思うようになりました。

    毎日の店の花の手入れもどんどんまめにやるようになっていきますよ、
    だってやらないと、新しい花でも痛んでしまう。
    それ買っていった人はどんな思いをするかしら?

    そっちの方が大きくなっていきましたね。
    だから自然と「かわいそう」って想いは減っていきました。
    花がかわいそう、よりも、自分が花を渡した人の方が大事になっていったわけです。

    たぶん、みんなこういうのを通過していくんじゃないのかなあ。



    といってもこれ、切り花の場合。
    鉢植えの商品の場合は本当に 「かわいそう」 ですよ!
    だって根っこついて生きてますからね。
    これは、捨てるのは本当にかわいそうです、今でも。

    なので、入荷した時点の花が終わってきた場合は
    早めにセールで売って、「引き取り手」を探してました。
    これは本当に安くして売ります、売れ残らないように!
    それでできるだけ旅立っていってもらいます。

    引き取り手がつかないほど弱ってしまった場合は
    ていうか、引き取ってもらうにも弱りすぎた場合は
    引き取った方がまた困ってしまうしね
    かわいそうだけど、さようなら、となります。

    こういう痛みすぎた植物を店に置いておくのは
    店の印象も悪くなってしまいます。
    そうして売れなくなって回転悪くなったらそういう植物がもっとふえちゃうわけだしね。



    なんていうか、難しい問題ですがこれがわたしの場合。
    人それぞれだと思いますが、
    花を好きなキモチと、プロ意識のバランスを
    取っていくんじゃないのかなあ、と思います。



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