先日、 「青いバラはまだないんだよ」
っていう話題を書いたところ、
「あたらしく開発されたバラがまだ売ってないのはどうして?」
という質問をいただきましたので
今日はそのお話です~
法律のハナシとか、実際の農家さんのウラ事情までは
わたしは詳しくないので、おおざっぱな話にはなりますけど・・・
去年(2005年)、サントリーが「青色色素を持つ」バラの開発に成功しました。
サントリーって、あのサントリーですよ。
ウイスキーとか、お酒のサントリーです。
花の品種開発って、なにも、種苗会社だけがやっているわけじゃないのです。
お酒のメーカーとか、食品メーカーって、けっこうやっています。
有名どころで、サントリー、キリン、雪印種苗(今名前どうなってんだろ?)ですかね。
お酒や食品メーカーさんは、当然というか必然と言うか、
よりよいホップだったり、モルトだったり、米だったり、
その他もろもろ、商品に使う植物の品種改良を進めるのですが
その研究チームって、植物の遺伝子組み換えの技術屋さんなわけだから
お花の開発にも熱心。
でね、そのサントリーが、初めて 「青い色素」 を持つバラの開発に成功したわけです。
今までのバラは、紫色をしていても、 「青の色素」 は持っていなかったの。
だから、かなりその 青 が、 違う らしいです。(見てみた~い!)
→ ニュース記事によると。
この記事にもあるけど、まず 「遺伝子組み換え作物の申請」
とやらをしないといけないみたいですね。
それから、普通は、花の新品種は 種苗登録 をします。
簡単に説明すると・・・
お花って生きてるから、切り花でも鉢植えでも、
買った人が指し芽や株分けでいくらでもコピー(みたいな分身)が
作れちゃうでしょ?
でもね、新しい花の研究開発には莫大なお金がかかっているわけ。
勝手に増やされて売られちゃうと、開発元が破産しちゃう。
だから、 「勝手に増やして売っちゃいけません」
っていう保護をしてもらうのが種苗登録。
一応、「売っちゃダメ」ってなってるけど、
たとえ無償でも、ガンガン増やして配られちゃったら同じ事で
CDとかと同じかな。
「個人で楽しむ分にはコピーをとっても構わないけど、
第3者にそれを譲ってはいけませんよ」
って思ったほうが良いのではと思います。
25年くらい保護されて、そのあとは解禁されます。
なので、ふつうに花屋さんで売っているような花はたぶんみんな登録されてると思います。
もしくは申請中か・・・
増やしてもいいけど、配らないように気をつけましょう~
ちょっと話がずれちゃったけど、つまり、
農家さんは、開発元から苗を必要な数だけ「買わなきゃ」いけないの。
花を売る目的で、勝手に増やしちゃいけないわけです。
新しい品種として登録します!っていっても、まだ苗木の数がない。
まず農家さんに育ててもらうだけの数の苗木がいるでしょ。
それを育てる時間がかかるし
さらに、育てる農家さんが増えないといけない。
1人2人作っていたって、全国の市場に下りてこない。
たとえ市場に入っても、珍しいから高級花屋さんやデザイナーに買われちゃう。
一般のお花屋さんにまわってくるだけの量が生産されるようになるまでは、
だいたい、「こんな品種できました!」
っていうニュースから5年くらいかかっているんじゃないでしょうか。
この青いバラの場合、それ以前に遺伝子組み換えなんちゃらの
許可を取ってから考える、ということなので
もう5年くらい見て
2015年くらいまで気長に待ちましょう~~
ちなみに、サントリーは以前「青いカーネーション・ムーンダスト」の時に
商標登録をしてたと思います。
一般の市場には花が出てきません。
→サントリーのホームページ
花屋さんもサントリーと契約して、サントリーから買うのです。
だから、契約を結んでいるお花屋さんじゃないと売ってません。
たしかサントリーは花苗も一般には手に入らなかったと思うけど・・・
市場に出たら競争だから値が下がっていくからね。
研究開発費をいただきたい、っていうところなんでしょう。
でも全部こうなっちゃったら仕入れにくいですよね・・・・・・
そこのところどうなんでしょう。
正直、法律の話はよくわかりません><
このくらいで限界です、ごめんなさ~い!
← お役に立てたら一票お願い! m(_ _)m
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っていう話題を書いたところ、
「あたらしく開発されたバラがまだ売ってないのはどうして?」
という質問をいただきましたので
今日はそのお話です~
法律のハナシとか、実際の農家さんのウラ事情までは
わたしは詳しくないので、おおざっぱな話にはなりますけど・・・
去年(2005年)、サントリーが「青色色素を持つ」バラの開発に成功しました。
サントリーって、あのサントリーですよ。
ウイスキーとか、お酒のサントリーです。
花の品種開発って、なにも、種苗会社だけがやっているわけじゃないのです。
お酒のメーカーとか、食品メーカーって、けっこうやっています。
有名どころで、サントリー、キリン、雪印種苗(今名前どうなってんだろ?)ですかね。
お酒や食品メーカーさんは、当然というか必然と言うか、
よりよいホップだったり、モルトだったり、米だったり、
その他もろもろ、商品に使う植物の品種改良を進めるのですが
その研究チームって、植物の遺伝子組み換えの技術屋さんなわけだから
お花の開発にも熱心。
でね、そのサントリーが、初めて 「青い色素」 を持つバラの開発に成功したわけです。
今までのバラは、紫色をしていても、 「青の色素」 は持っていなかったの。
だから、かなりその 青 が、 違う らしいです。(見てみた~い!)
→ ニュース記事によると。
この記事にもあるけど、まず 「遺伝子組み換え作物の申請」
とやらをしないといけないみたいですね。
それから、普通は、花の新品種は 種苗登録 をします。
簡単に説明すると・・・
お花って生きてるから、切り花でも鉢植えでも、
買った人が指し芽や株分けでいくらでもコピー(みたいな分身)が
作れちゃうでしょ?
でもね、新しい花の研究開発には莫大なお金がかかっているわけ。
勝手に増やされて売られちゃうと、開発元が破産しちゃう。
だから、 「勝手に増やして売っちゃいけません」
っていう保護をしてもらうのが種苗登録。
一応、「売っちゃダメ」ってなってるけど、
たとえ無償でも、ガンガン増やして配られちゃったら同じ事で
CDとかと同じかな。
「個人で楽しむ分にはコピーをとっても構わないけど、
第3者にそれを譲ってはいけませんよ」
って思ったほうが良いのではと思います。
25年くらい保護されて、そのあとは解禁されます。
なので、ふつうに花屋さんで売っているような花はたぶんみんな登録されてると思います。
もしくは申請中か・・・
増やしてもいいけど、配らないように気をつけましょう~
ちょっと話がずれちゃったけど、つまり、
農家さんは、開発元から苗を必要な数だけ「買わなきゃ」いけないの。
花を売る目的で、勝手に増やしちゃいけないわけです。
新しい品種として登録します!っていっても、まだ苗木の数がない。
まず農家さんに育ててもらうだけの数の苗木がいるでしょ。
それを育てる時間がかかるし
さらに、育てる農家さんが増えないといけない。
1人2人作っていたって、全国の市場に下りてこない。
たとえ市場に入っても、珍しいから高級花屋さんやデザイナーに買われちゃう。
一般のお花屋さんにまわってくるだけの量が生産されるようになるまでは、
だいたい、「こんな品種できました!」
っていうニュースから5年くらいかかっているんじゃないでしょうか。
この青いバラの場合、それ以前に遺伝子組み換えなんちゃらの
許可を取ってから考える、ということなので
もう5年くらい見て
2015年くらいまで気長に待ちましょう~~
ちなみに、サントリーは以前「青いカーネーション・ムーンダスト」の時に
商標登録をしてたと思います。
一般の市場には花が出てきません。
→サントリーのホームページ
花屋さんもサントリーと契約して、サントリーから買うのです。
だから、契約を結んでいるお花屋さんじゃないと売ってません。
たしかサントリーは花苗も一般には手に入らなかったと思うけど・・・
市場に出たら競争だから値が下がっていくからね。
研究開発費をいただきたい、っていうところなんでしょう。
でも全部こうなっちゃったら仕入れにくいですよね・・・・・・
そこのところどうなんでしょう。
正直、法律の話はよくわかりません><
このくらいで限界です、ごめんなさ~い!



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この記事へのコメント
それでは補足説明を。
まあ、青いかどうかはともかく。苗木ですが、1本のバラから取れる穂木はだいたい7~10本くらいかな。つまり1000本の苗木には100本位は最初に必要です。何で1000本かっていうとパテントの問題がそこで出てくるわけです。農家が苗屋さんから買って自分で育てた一つの品種のバラを今度は少し増やしたいとか、古くなったので新しく更新したいと思ったときに最初に1000本以上購入している事がまずは絶対条件なんです。
なん件かの農家が栽培したいと思ってもまずは穂木が足りないでしょうね。まあ、2年はかかるな。その後に農家が栽培したとして最低3年はかかるでしょう。それも少量。大量に出回って普通の花屋さんで買えるのはやっぱり5年はかかるでしょう。
まあ、青いかどうかはともかく。苗木ですが、1本のバラから取れる穂木はだいたい7~10本くらいかな。つまり1000本の苗木には100本位は最初に必要です。何で1000本かっていうとパテントの問題がそこで出てくるわけです。農家が苗屋さんから買って自分で育てた一つの品種のバラを今度は少し増やしたいとか、古くなったので新しく更新したいと思ったときに最初に1000本以上購入している事がまずは絶対条件なんです。
なん件かの農家が栽培したいと思ってもまずは穂木が足りないでしょうね。まあ、2年はかかるな。その後に農家が栽培したとして最低3年はかかるでしょう。それも少量。大量に出回って普通の花屋さんで買えるのはやっぱり5年はかかるでしょう。
ところでこのサントリーの青バラですが。実際にはそんなに増えないと思う。サントリーは一般には苗販売してないし。キリンは第一園芸を買ってやり始めたけど。
農家から見たら珍しいだけでは栽培対象になりません。ちゃんと売れるのか。それもブームではなくて定期的に他の色のように1年中価格が維持されるのか。どうですか?青いバラってそんなにいつも使う色ですか?たぶん冬は使わないでしょ?そんなに。ものめずらしさだけでその後はサッパリでは作る気がしませんね。一般のガーデナー向きに売るほうが出回るんじゃないかな。
別に青いバラを否定してるわけでも何でもありませんが、私は作りませんねー。でも作る人もいるでしょうからね。いずれ店頭で買えるようになるかもしれません。でもサントリーって何処から買うんだ?私も知らない。
農家から見たら珍しいだけでは栽培対象になりません。ちゃんと売れるのか。それもブームではなくて定期的に他の色のように1年中価格が維持されるのか。どうですか?青いバラってそんなにいつも使う色ですか?たぶん冬は使わないでしょ?そんなに。ものめずらしさだけでその後はサッパリでは作る気がしませんね。一般のガーデナー向きに売るほうが出回るんじゃないかな。
別に青いバラを否定してるわけでも何でもありませんが、私は作りませんねー。でも作る人もいるでしょうからね。いずれ店頭で買えるようになるかもしれません。でもサントリーって何処から買うんだ?私も知らない。
2006/02/12(日) 00:22 | URL | あっつん #-[ 編集]
オリンピック見てるけどもうダメだ。眠い。
それで、新品種の事なんですけどね。サントリーの青バラも実際に植えてみて、樹勢はどうなのか。病気には強いのか。収量はどれくらい取れるのか。ステムはどれくらい伸びるのか。色は安定しているのか。などいろいろと栽培条件をクリアしないとなかなか作る農家さん増えないでしょうね。毎年何十種類という新品種が出てきても定着するのはほんのわずかですよね。
話題性はありますが、まずはちゃんと栽培できるのかが一番重要だと思います。
しまった。このコメントだけで記事が一つ書けたな。皆が忘れた頃に書こう。
それで、新品種の事なんですけどね。サントリーの青バラも実際に植えてみて、樹勢はどうなのか。病気には強いのか。収量はどれくらい取れるのか。ステムはどれくらい伸びるのか。色は安定しているのか。などいろいろと栽培条件をクリアしないとなかなか作る農家さん増えないでしょうね。毎年何十種類という新品種が出てきても定着するのはほんのわずかですよね。
話題性はありますが、まずはちゃんと栽培できるのかが一番重要だと思います。
しまった。このコメントだけで記事が一つ書けたな。皆が忘れた頃に書こう。
2006/02/12(日) 01:08 | URL | あっつん #-[ 編集]
私がいる花屋で輸入バラとして入荷したことがあります。きれいな青いバラでした。でも着色されているのが歴然で手が青くなりました。
結局売れずドライになってましたけど・・・。(^_^;)サントリーの話しは聞いたことあります。メーカーも頑張ってますね。
結局売れずドライになってましたけど・・・。(^_^;)サントリーの話しは聞いたことあります。メーカーも頑張ってますね。
サントリーの青いバラは輸入で3週間くらいで入ってくるようでした。硬いつぼみで届くらしいです←実際に見たわけではないのですが・・。咲いた青いバラを使いたかったのに咲かなくて大変だったという話を聞いたことがあります。その時はウェディングのイベントだったと思いますがインパクトはありますよね。めずらしいのでサントリーが作らさないのかと思っていましたがそうではないのですね。
確かに青いバラ綺麗です。でもたとえ作るのが成功したとしても、青いバラは未知なる物でありえないことの例えで一生使っていきたいです。そこに魅力があるのではないかなと思ってます。更に僕は流行が嫌いです。僕から流行らせたいから。流行だと思って取り入れたときにはもう遅いですし。マダムネタも僕から流行った感じ?ですよね!
あっつんさん、解説ありがとうございますー!m(- -)m
農家さんのお話、とっても聞きたかったので嬉しいです!
(実はこっそりちょびっと期待してました^^;)
なるほどなるほど、とすると、やっぱりこの青バラも日本ではあまり出回らなそうですね。
ムーンダストもエクアドルでの生産でしょ。バラもそうなりそうですね。個々の農家さんが育てようとするには手が出しにくそうですものね。
それは花屋も同じで、契約して高値で仕入れて、売れるかって言ったら、普通の花屋では売れませんよね。
高級花店やアトリエ&デザイナー相手が主流になるんでしょうね。
青バラもブランド化されて高額になるんでしょうから、普通の花屋さんで売られることはあまりなさそうですね。
アンさん
アンさんの仰っている青バラはおそらく白バラを染めたものですよね。
染めた花って、プリザならいいけど生花はやっぱりちょっとね^^;
milk jamさん
おお、もう生産&販売しているのですか!?
ウエディングといえど、高いだけでは意味がないと思っちゃいますけど、そんなに需要あるんでしょうかねえ。
いえ、サントリーが生産も販売も管理して契約制にして外に広まらないようにしてるんですよ、自社管理体制です。
契約制ということは、それ自体で「買いたい」という農家も花屋も自動的に減るでしょ?
モークさん
確かに、「これが流行だ!」といわれてからではもう遅いですね。
わたしも、青いバラの話を書いたときに触れたけど、自然界にない色を無理やり作るのはどうなんだろう??という疑問はあります。
遺伝子組み換えそのものには異論ありませんけど、それは「病気にかかりくい丈夫な植物を」とか、そういう風に使ってほしいと思っています。
完全にブルーのバラが生まれても、多分わたしも使いません。
真っ青じゃなくても、人の手でがんばってかけあわせた紫のバラを使うと思います。
農家さんのお話、とっても聞きたかったので嬉しいです!
(実はこっそりちょびっと期待してました^^;)
なるほどなるほど、とすると、やっぱりこの青バラも日本ではあまり出回らなそうですね。
ムーンダストもエクアドルでの生産でしょ。バラもそうなりそうですね。個々の農家さんが育てようとするには手が出しにくそうですものね。
それは花屋も同じで、契約して高値で仕入れて、売れるかって言ったら、普通の花屋では売れませんよね。
高級花店やアトリエ&デザイナー相手が主流になるんでしょうね。
青バラもブランド化されて高額になるんでしょうから、普通の花屋さんで売られることはあまりなさそうですね。
アンさん
アンさんの仰っている青バラはおそらく白バラを染めたものですよね。
染めた花って、プリザならいいけど生花はやっぱりちょっとね^^;
milk jamさん
おお、もう生産&販売しているのですか!?
ウエディングといえど、高いだけでは意味がないと思っちゃいますけど、そんなに需要あるんでしょうかねえ。
いえ、サントリーが生産も販売も管理して契約制にして外に広まらないようにしてるんですよ、自社管理体制です。
契約制ということは、それ自体で「買いたい」という農家も花屋も自動的に減るでしょ?
モークさん
確かに、「これが流行だ!」といわれてからではもう遅いですね。
わたしも、青いバラの話を書いたときに触れたけど、自然界にない色を無理やり作るのはどうなんだろう??という疑問はあります。
遺伝子組み換えそのものには異論ありませんけど、それは「病気にかかりくい丈夫な植物を」とか、そういう風に使ってほしいと思っています。
完全にブルーのバラが生まれても、多分わたしも使いません。
真っ青じゃなくても、人の手でがんばってかけあわせた紫のバラを使うと思います。
2006/02/12(日) 23:11 | URL | るみ #DgPTpst2[ 編集]